[ジョグスパの創り方 vol.4] レディーファースト(1)


「走ること」と「お風呂でゆっくりすること」が半々位の割合なので、ネーミングも「ジョグスパ」に決まり、2006年から定期開催が始まったこのプログラム。現在では、参加者の男女比はほぼ半々(女性54.7%、男性45.3%[2013年度参加者データより])なのですが、開始当初から5年間は女性の参加者割合が高いプログラムでした。


理由のひとつは、始まりの設定コンセプトが「お風呂や綺麗な夜景があるから、走ること自体はちょっと億劫に感じる方でも走ってみようと思えるプログラム」だったため、それを求めているのは、男性ではなく女性であろうと想定し、主催者側が女性を対象としたコミュニケーションを取っていたことが挙げられます。当時、普段から走る習慣があるのは圧倒的に男性が多く、最近のように女性で普段からランニングする方は稀だったと思います。ですので、女性向けのランニングイベントは稀少だったため、女性の支持をいただけていたのかもしれません。


女性向けのプログラムだったので、当時は運営側の担当者も2007年までは前述の女性でした。彼女自体もそれまで走る習慣がなかった人だったので、走ること自体が億劫な女性に参加してもらうためにどのようなアプローチを取れば良いかを自分事として考えてくれていました。担当者が男性の自分に変わってからも、コーチが全員男性だけ、という状況にしたことはありません。2005年から現在まで担当してくれているコーチ(通称ベッキー)は女性ですし、2010年頃まではコーチも女性割合が高い位でした。女性がコーチを担当してくれることで、ジョギングの際だけでなく、お風呂に入っている際にも、女性の参加者の方からの感想や意見を聞いてくれることができたため、そのフィードバックをプログラムをより良くするため活かせた側面があります。

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特集:ランニングにハマる女性たち
デザイナーとコラボ、“ランスカ”がブレーク?
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日経トレンディーネット|2007年11月30日


また、女性参加者の割合が高かった外的要因としては、2007年に初開催された東京マラソンが挙げられます。マスメディアにも大きく取り上げられた東京マラソンは女性のランニングに対する興味を喚起したため、多くのスポーツメーカーが女性用のウェアを開発・販売しました。デザイン性の高くて、カラフルなウェアが出て来たのはこの年からでしたし、所謂「ランスカ」(ランニング用スカート)が発売されたのもこの頃です。女性のランニング人口が増えてきたことも、ジョグスパ参加者の女性割合が高いことに寄与してくれていたと思います。


担当: ジョグスパ担当 石田毅

 

【ジョグスパの創り方】※ほぼ毎週土曜日更新
はじめに: 「ジョグスパの創り方」をシリーズで書いていこうと思います。
vol.1: 大塚製薬さんとの出逢い
vol.2: 単発イベントの成功と課題
vol.3: 皇居か凄いことになっている!? 

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